ラジオ,夏休み,診療所

この10日ほども昆虫標本のソーティングに明け暮れました.デヴィッドがピットフォールのサンプルをコツコツと手伝ってくれたおかげもあり,ようやく終わりが見えてきた気がします.これをナイロビの博物館でチェックしてもらう予定ですが,どうなることやら.日本は衆議院が解散したり,いろいろ動いているようですね.ビタではFMラジオでBBCを聞けるのですが,日本の政局の他にも広島,長崎の60周年のこととか,少し前も電車の脱線事故とか,かなり時間をさいて報道されています.日本のニュースが意外に大きく報じられるので驚いています.残念ながら,どんな論調で報じられているかまでは詳しく聞き取れませんが.マイケル・ジャクソンの裁判のときは連日トップニュースで扱われていましたが,この事件がなんでトップにくるのか,不思議でした.インターネットで日本の新聞をみると,それほど大きい扱いではなかったですね.

ビタは8月に入って学校が休みになったようです.毎朝どこからか(マーケットから?)変な音楽とか,漫才みたいなおしゃべりが大音量で流れてきます.休み期間になると,親戚の家でしばらく過ごす家庭が多いみたいで,近所に普段見かけない子ども達が増え,隣のハナタレどもと一緒に一日中賑やかに遊ぶようになりました.パパイヤの実でサッカーをしたり,縄跳びをしたり,自転車の車輪を棒でつっついて転がしたり,輪になって歌っていたり,なんとなく郷愁を誘われるような遊びをしています.だんだん暑くなってきて,乾期が近いのを感じます.帰国まで2ヶ月を切りました.

ビタ試験場には小さな診療所があります.ここのSawa先生はかなりデカくて,顔も彫りが深いし,マンガ風にいえば「ズオォォォォ・・・・ン」てな風貌の人ですが,性格はいたって明るく,「ウシシシシ」と笑う憎めない人です.車好きらしく,休日はいつもカワサキのバイクと白のカムリを洗車しています.未舗装で,ロバやらヤギやらがいっぱい歩いているビタの道路では,かっ飛ばすこともままならず気の毒です(気にせずかっ飛ばしているかもしれませんが).私はアメーバ赤痢の一件以来,しばしば彼にはお世話になっていまして,先日も検便サンプルを持参して会いにいきました.Sawa公は「それにしても半年近く経つのに全然直らないね.ウシシシ」などと他人事のように笑っておりました.バカヤロォと思いつつ,こちらも笑ってしまうのは彼の人徳でしょう.ヤブはヤブでも,明るい医者は得だなとつくづく感じました.薬がぜんぜん効かないので,さすがに先生も少しずつ薬を変えてきまして,今回もらった虎の子の一品は「Combantrin」.なかなか強そうな名前です.一回6錠,これに加え,いつものお気に入りの「Zentel」「Unigentyl」など計10錠,しかも粒がでかいんだ,これが.期待して飲みましたが,その後数日経っても,まったく変化なし.以前ナイロビの大きな病院で診てもらった時は異常なしとの診断でしたし,食べ物もむちゃくちゃ気をつけてるのに,どうなってんでしょうね.この点に関しては,どうもケニアは合わないようです.

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家の前に生えているパパイヤの木.となりと競争で実を取り合っているうちに,届かなくなってきた.

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こんなに虫下しを消費しているのはビタでもうちだけでは・・・これらの薬もまったく効かなかった(涙).

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普段使わせてもらっている部屋.4人でシェアしている.

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ビクトリア湖の夕暮れ.試験場の施設の写真を殆ど撮っていない.そのうち載せます.身近な場所ほど撮らないものですね.