ブンゴマでのウンカ・ヨコバイの個体群調査は2007年の3月から一年半にわたり続き,この間,キディアバイとロマヌスが完璧に仕事をしてくれて,穴の無い素晴らしいデータがとれました.途中3ヶ月ほど,ケニア大統領選後の混乱のためエタノールが手に入らず,…
4月も半ばを過ぎて例年だと長雨期に入る頃ですが,ビタではここ数週間,雨が降りません.農家にとっては種まき直後の大事な時期だけに心配なことです.2005年にWigaで野外実験をした時も雨が少なくて植物が枯れ,村の井戸水も塩水で使えなくて,本当に困った…
えー今日は4月8日ですから40日ぶりくらいの更新になりますね.2週間に一度の更新という目標は早くもどっかにいってしまいました.開き直るようですが,ブログの更新などで変に目標をたてるとロクなことはありません.たぶん.ですから,これからも暇ができた…
ビタに来て1ヶ月が過ぎ,少しずつ調査の準備ができてきました.まずNapier stuntの実験に使う50cm四方,高さ90cmの木製ケージ(虫かご)を50個ほど,町の大工に作ってもらいました.研究所の構内にも作業所があるのですが,ここで頼むと高いので外で頼んだわ…
Mbitaに戻ってきました.前回の滞在から1年3ヶ月ぶりです.まさか1年後に戻ってくるとは,そしてこの「ICIPE滞在記」の続編を始めることになるとは想像もしていませんでした.こうして戻ることができたのは本当にラッキーなことです.とはいえ,昨年の春…
今週はビタに戻り,ICIPEに提出するfinal reportを作っています.研究の結果は,当初のもくろみからは随分外れて,きれいな結果とは言いがたいですが,全然つかえないデータでもなさそうです.もう少し分析すれば,いろいろと面白い事が示唆できると期待して…
前回に書いたのが8月18日ですから,もう3週間も経ったわけですね.この3週間,昆虫のソーティングのメドをつけて,ナイロビの某博物館で種同定をお願いしました.ケニアは何でも交渉次第であり,種同定も正規料金は1個体ン十ドルというような高額ですが,「…
Sawa先生の長期にわたる試行錯誤(するなよ)の結果,メトロニダゾール,ノルフロキサチン,アルベンダゾール5日間,その後メベンダゾール3日間の「虫下しスペシャルコース」により,健康な便が戻ってきました!いやぁ最近,便の話ばかりですみません.しか…
収穫期の調査地. 実験に使った浪板は,近所の人々に譲った.彼らの家の屋根となるはず. 収穫の終わった畑では,早くも次の短雨期に向けて,耕耘が始められていた.牛を使った耕耘は,明け方から午前9時くらいまでの涼しい時間帯に行なわれる.カメラを向け…
この10日ほども昆虫標本のソーティングに明け暮れました.デヴィッドがピットフォールのサンプルをコツコツと手伝ってくれたおかげもあり,ようやく終わりが見えてきた気がします.これをナイロビの博物館でチェックしてもらう予定ですが,どうなることやら…
ここ2週間,ほとんど外には行かず,室内で採集した昆虫のソーティング(仕分け)をしました.だいたい半分くらい終わったでしょうか.このあと,専門家に頼んで,できる範囲で種の同定を済ませたいのですが,どこまでできるか,時間との勝負です.今日は目が…
イネ科植物は,アフリカに331属2400種記録されていますが,人口の増大に伴う農地の拡大や過放牧によって,その多様性が急激に減少しています.イネ科草本のなかには,先日紹介したPush-pull法に使われるNapier grassのように,害虫防除に有用な種がまだまだ…
ナイロビから帰ったら,不在中の1週間に知り合いの家族が2人亡くなっており,アシスタントの一人に子供が産まれていました.亡くなったうちの一人は,調査地を提供してくれているオチェングさんの弟で,ついこの間,雑草採りを手伝ってもらった20代の青年で…
先週はナイロビに行ってきました.韓国焼肉,中華,和食,和食とハデに外食し,毎晩,頬がゆるみっぱなしであった.いやー至福の数日間でした.「ナイロビは寒いので服をみんな持っていった方がいいよ」とは,ビタの仲間に忠告されていましたが,たしかに寒…
今週は火曜から木曜まで,Wigaの調査地でフィールドワーク.捕食性昆虫除去区でハサミムシやクモなどを採集した.捕食性昆虫の除去は,メイズ畑の1列おきに,列内の全株を対象にする.草丈2mに達するメイズの葉と茎をくまなく調べるので,屈伸運動が多くなる…
先週,私の周辺で人口が2人増えた.研究室のアシスタントのサイラスに男の子が,私がアシスタントをお願いしているビクターに男の子が生まれた.サイラスは私と同い年の32歳で,奥さんが二人いるし,子供もいっぱいいる.ビクターは27歳で,2人目.サイラス…
東アフリカで主食となっているメイズですが,面積あたりの収量は700-1800kg/haであり,アメリカの約7500kg/haと比べると大変少なく,輸入に頼らざるを得ない状況が続いているようです.この原因は主として鱗翅目のズイムシ類(stem-borer)と,寄生植物であ…
ケニアの人々の主食はスワヒリ語で「ウガリ(ルオ語ではKwon)」といって,トウモロコシの粉をお湯で溶いて練ったものですが,これに使うトウモロコシ(メイズ)は,日本でみかけるスィートコーンとは随分違い,粒の色が白いし,ずっと淡白な味です.村の食…
すっかりご無沙汰しておりました.1月は訳あってナイロビにしばらくいました.1月の下旬にビタに帰り,今は長雨期の調査にむけて,畑を耕し(てもらっ)たり.雑草の苗を大量に集め(てもらっ)たり,慌ただしく過ごしています.近況は後ほど書くとして,今…
10日ほどナイロビに行ってきました.今回の目的は,職員証などを受け取る事と,自動車の交換です.これまでICIPEでプロジェクトを続けてきた日本の国際農林水産業研究センター(JIRCAS)が引き上げることになり,JIRCASが使っていた小型のランドクルーザーを…
11月からアメリカ人のBobが研究室に加わりました.Bobはこれまでツェツェバエやミバエの防除のプロジェクトで働いていて,初めてICIPEに来たのが1973年ということですから,かなりのキャリアです.そのわりには,ビタの水道水を直に飲んで腹をこわしたりとス…
先週は3日間,野外調査に同行しました.野外調査は今年の長雨期(4月-7月)にすでに行なわれていますが,短雨期の調査が先週から始まったわけです.調査地は,ビタから車で2時間ほどのマグンガというところです.ここでは,農家の協力を得て,4つの正方形の…
「ビクトリア湖のすぐそばに住んでいるのに,マーケットには怪しげな干魚しか売っていないのはいかにも悔しい.ナイルパーチのバター焼きが食いたい.」と研究室で隣のチャールズ君に思いのたけをぶつけたところ,彼いわく「朝7時くらいに浜に行けば取ったば…
僕を受け入れてくれたプロジェクトでは,イネ科草本を使ったトウモロコシの害虫(ズイムシ,英語ではstemborer)の防除に取り組んでいます.ズイムシ誘因性の高いイネ科草本をトウモロコシ畑の周囲に植え,トウモロコシの被害を減らすというものです.プロジ…
10月7日,ナイロビから470km離れたビタ(Mbita)の試験場に移りました.ビタはビクトリア湖畔にある小さな街です.昼の気温は30度を超えますが,絶えず風が吹いており,蒸し暑くはありません.試験場内の宿舎やオフィスは予想外に良いところで,セキュリティも…
生態学講座の皆様,お元気ですか. ナイロビに着いて6日がたちました.自動車の受け取りやビザの手続きで慌ただしく過ごしましたが,ようやく一段落しました.ナイロビは今,雨期の始まりだそうですが,雨が降ったのはまだ1日だけです.乾燥しており,洗濯…