ビタ

10月7日,ナイロビから470km離れたビタ(Mbita)の試験場に移りました.ビタはビクトリア湖畔にある小さな街です.昼の気温は30度を超えますが,絶えず風が吹いており,蒸し暑くはありません.試験場内の宿舎やオフィスは予想外に良いところで,セキュリティもしっかりしています.アパートの窓から見えるビクトリア湖の景色はなかなかです.これからここに1年間滞在し,トウモロコシの害虫防除にかかわる予定です.
ビタの街に出ると人々の視線が集まるのがわかります.特に子どもは,ただただ驚いている子,手を振ってくる子など様々ですが,誰もが「目が離せない」といった表情で食い入るように見てきます.よっぽどこちらの風貌(というか肌の色)が異形に見えるようです.なかには「ムズング(白人)!」とか「チャイニーズ!」などと叫びながら全力で手を振ってくれる子もいて,どちらも違うぞと思いつつもヨシヨシと手を振り返したりしています.そのうち慣れてくれるのでしょうか.その前にこちらの肌の色も日焼けでどんどん黒くなっていきますが・・・
これまでに,ひととおり研究所の人たちと会い,試験場内の農場や野外調査地も見学する事ができました.調査地の一つはRuma national parkという保護区の中にあり,キリンやガゼルがいます.ヒョウも出るそうで,保護区内では終始,ライフルをもったレンジャーのおばさんが車に同乗していました.昨日はこちらの職員と一緒に,調査地を提供してくれる農家に挨拶まわりに行きました.泥壁の家で紅茶とバナナをごちそうになり「ウルルン滞在記」を思い出しました.来月くらいからスウィーピングや茎の採集といった野外調査を始めるようです.まずはこれらの調査に合流し,これまでの予備調査のデータを見せてもらうなどして,様子を把握するつもりです.

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