種同定・ボーナス

前回に書いたのが8月18日ですから,もう3週間も経ったわけですね.この3週間,昆虫のソーティングのメドをつけて,ナイロビの某博物館で種同定をお願いしました.ケニアは何でも交渉次第であり,種同定も正規料金は1個体ン十ドルというような高額ですが,「そんな金はない.多少は払うつもりはあるんだから,なんとかしてよ.」などと言って頑張ると,あっさり値下がりしたりするようです.個人取引ならまだしも,正規の業務のように見える仕事でも,いくらでも交渉の余地があるところがケニアらしいところです.来週の月曜には終わらせるとの事でしたが,まったく出来ていないこともあり得るし,ちゃんと調べてくれているかもわかりませんし,コストも交渉次第,ということで来週はひとつの山場だと思います.

野外調査が無事終わったので,アシスタントに少額ながらボーナスを支給して,使い終わった調査資材もプレゼントしました.プレゼントといっても,ピットフォールトラップに使ったプラスチックのコップだとか,ロープの切れはしだとか,粘着トラップにまみれたバケツとか,ボロボロで穴のいっぱい空いている軍手とか,そんなものばかりなのですが,みんなむしり合うようにして取り合っていました.ピットフォールトラップにはネズミが溺れていたり,ヤスデがいっぱい入っていたりしたのを皆知っているはずなのですが,それでも欲しいみたいでした.何に使うのか聞いてみましたが,「わからないけど,何かにつかう」とのこと.町で売ったりするのでしょうか.くれぐれもきれいに洗ってから使って欲しいものです.僕も,ものを捨てるのは嫌いなほうですが,ケニアの人の廃品利用は凄まじいものがあります.オイル交換したエンジンオイルさえ売る,という話を先日ある知人から聞きました.
明日からまたナイロビ,1週間後に帰ってきます.いよいよ帰国が近づいてきてしまいました.

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アシスタントと記念撮影.みなハッピーな様子.こちらとしても,喜んでもらえて良かった.

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ナイロビに向かう途中で,雹が降った.まさかケニアで雪道を運転するとは思わなかった.

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博物館の標本庫にて,マダラテントウを発見!!

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最終便のフェリーの出港まぎわにバスがダッシュしてきて,なんとか間に合うの図.