Rusinga島

 11月からアメリカ人のBobが研究室に加わりました.Bobはこれまでツェツェバエやミバエの防除のプロジェクトで働いていて,初めてICIPEに来たのが1973年ということですから,かなりのキャリアです.そのわりには,ビタの水道水を直に飲んで腹をこわしたりとスキだらけな側面もあり面白かったりします.ボストン出身なので,今年のレッドソックスの優勝は相当に嬉しかった様子です.ビタ周辺の地名や農家の名前を精通しているのには驚きました.以前ツェツェバエの調査でトラップを設置した時に,沢山の人と知り合いになったのだそうです.
 そのボブが,ビタのすぐ近くのRusinga島に行くというのでついていきました.Rusinga島は,本来は島なのですが,現在はビタの岸から陸伝いに渡れるようになっています.ボブのジープは,これまたすごいキャリアで,後ろから押さないとエンジンがかからないし,助手席のドアは内側から開かないし,窓を開けるとガラスが落ちてしまうので開けられないし・・・というようなツワモノでした.それでも,ボブは気に入っているようで,しきりと自慢していました.
 ビタが「片田舎」であるならば,Rusingaは「ド田舎」くらいの違いはあるようで,道には「俺の車だったら脱出できないだろうな・・・」というような巨大な「ピットフォール」が所々に現れます.小高い丘の頂上にマレーゼトラップを仕掛けたというので,ブッシュをなぎ倒しつつ半分くらい登り,丘の中腹に住むジェームスという人の家族に案内してもらって,トラップの回収に行きました.
 ボブは英語にスワヒリ語も交えて話し,土地の人や子供とすぐに仲良くなってしまうのが上手です.ジェームス一家とも,実に仲がいい様子なので,以前から知り合いなのかと思ったら,「この丘がトラップには良さそうな場所だったから,先週ここまでジープで登ってきて知り合ったんだ」とのことでした.こういう風に,赴くままに行動する人って,たまにいますよね・・・

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Rusinga島からの風景.ワンパターンだけれど,美しい景色.


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ボブの車.走行距離23万km,そのうちの殆どがブッシュを走ってきたという.となりがICIPE協会のレガシー(17万km)で,私はこれを使わせてもらっている.こいつもなかなかの風格.


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アロエ??