病気・所長のビタ視察

ナイロビから帰ったら,不在中の1週間に知り合いの家族が2人亡くなっており,アシスタントの一人に子供が産まれていました.亡くなったうちの一人は,調査地を提供してくれているオチェングさんの弟で,ついこの間,雑草採りを手伝ってもらった20代の青年でした.マラリアだそうです.私は,今年ほど身の回りで頻繁に人が産まれたり,亡くなったりする年はなかったと思います.ビタのあるSuba地区は,エイズ罹患率が40%に達するという話ですし,マラリアにかかる人もしょっちゅういますので亡くなる人も多いことと思います.ビタの診療所のSawa先生によれば,ケニア人の生活費は日あたり1.5ドルですが,マラリアの治療薬は一錠1ドルで,これを6日も飲まなければならないわけですから,薬が買えずに亡くなる人も多いようです.アフリカの病気の問題の根深さを感じます.

今週は,前半は3回フィールドワークに行き,後半は,ICIPEの新所長へのプレゼンテーションの準備をしました.Project coordinatorのボブが不在のため代理でプロジェクトの説明をすることになったのです.幸いKhanさんが準備をサポートしてくれて,質疑応答も全部答えてくれたので,助かりました.Borgemeister新所長は,もとはHannover大学の教授だった人ですが,まだ40代かとも思われる,気さくで若々しい人でした.いまは研究者が10人たらずのビタ試験場ですが,ビタの人たちのためにも,これからもっと盛り上げていってほしいものです.

Bus.jpg
Wigaに行く道ですれ違うバスは,いつでも限界まで人と荷物を載せている.カメラを向けただけで,とっさにここまで反応してくれるところがおかしい.

Giraffe2.jpg
途中で通過するRuma 保護区では,道沿いにアカシアが生えていて,いつもキリンが葉を食べている.

Road.jpg
夕立が激しい時は,道があっという間に川のような状態になる.スタックした車を縫うようにして運転するのは緊張の連続.

Plant.jpg
メイズもここまで大きくなった.収穫まであとわずか.

Chameleon.jpg
研究室で飼っているカメレオン.ちょっと緊張している.